HSPについて調べてたらDOESっていう言葉が出てきたけど何のことだろう?
私もHSPについて調べていて初めて聞きました。
今日はDOESについて書いてみますね。
繊細さを生み出している「DOES」という特性
HSPという言葉を世に送り出したアメリカの心理学者エレイン・N・アーロン博士が研究の中で見いだしたHSPの特性。
それが4つのDOES(ダズ)です。
アーロン博士によると、これらの特徴に1つでも当てはまらないものがある場合は定義上HSPではないそうです。
皆さんも自分に当てはまるかどうか考えながら読み進めてみて下さい。
- Depth of processing(処理の深さ)
- Overstimulated(刺激の受けやすさ)
- Emotional reactivity and highEmpathy(感情への反応が強く、とくに共感力が高い)
- Sensitivity to Subtleties(些細な刺激を察知する)
Depth of processing 処理の深さとは?
- 1つの物事を深く考え、深く処理する
- 1を聞いて10のことを考えて処理することができる
- お世辞や嘲笑をすぐ見抜いてしまう
- 仕事や作業を始める前にいろいろ考えてしまい、時間がかかる
HSPの人は、そうでない人と比べて1つの情報に対してじっくりと観察し、深く考え、同じものを見ても多くの情報を処理しています。
自分が感じた情報をじっくり考える傾向があるため、人よりも多くのことに気がつくかもしれません。
メリットである一方、デメリットになる点は考えすぎる分、ものごとを実行に移すまでに時間がかかります。
初めて取り組むことは余計にその傾向が強くなるため、手際がいい人からすると、のろのろしていると思われてしまうかもしれません。
しかし、ものごとをじっくり考えて時間をかけて取り組むために、一度覚えれば高い再現性でていねいな仕事ができる点はHSPの強みになります。
Overstimulated 神経の高ぶりやすさ、刺激の受けやすさ
- 周りの環境から刺激を受けやすい
- 人ごみや大きな音、まぶしい光が苦手
- 人混みに行くと疲れる
- 映画や本、音楽などの芸術作品に感動して涙を流すことが多い
- 人の些細な言葉に傷つき忘れられない
- ちょっとした出来事でびっくりしやすい
大きな音、まぶしい光、きつい匂いなど周囲の環境からもたらされる刺激に強く反応し、神経を高ぶらせてしまいます。
他者の言動や気分にも敏感に気づくため、何気ない相手の言葉が気になったり、拡大解釈して傷ついてしまったりします。
繊細すぎる人は大勢の人に囲まれていると疲れやすい傾向があるだけで、人が嫌いというわけではありません。
少人数の集まりであれば、場の空気をよくするキーパーソンになります。
感受性の豊かさから、音楽や映画、本など芸術を深く楽しむ能力があります。
Emotional reactivity and high Empathy 感情への反応が強く、共感力が高い
- 人が怒られていると自分のことのように感じ、傷つく
- 悲しい映画や本などの登場人物に感情移入し、自分も傷つく
- 人のちょっとした仕草、目線、声音などに敏感で、機嫌や考えていることがわかる
- 言葉を話せない幼児や動物の気持ちがわかる
HSPはミラーニューロン(相手の立場になって考える共感力を支える脳の神経)の働きが活発だと言われています。
そのため周りにいる人が抱えている感情にすばやく反応し、強い影響を受けます。
人が怒られているのを見ると、自分も辛くなるというのもそのためです。
この特性がポジティブに働くと、相手の立場に立って物事が考えられるため、よき相談者としての自分に自信がつきます。
しかし、ネガティブに働いてしまうと、落ち込んでいたり悲しんでいる人の負の感情に引っ張られてしまい、自分も落ち込み傷ついてしまいます。
Sensitivity to Subtitle 些細な刺激を察知する
- 冷蔵庫の機械音や時計の音が気になる
- チカチカする光や日光のまぶしさが苦手
- 香水のにおい、タバコのにおいで気分が悪くなる
- カフェインや添加物に敏感に反応してしまう
- 肌に触れるチクチクする素材ががまんできないほど気になる
DOESの最後のSはHSPの感覚の鋭さとつながっています。
繊細さんは、人間関係だけでなく照明や空調、時計の音などの生活音、体臭や口臭に敏感に反応します。
多くの人は気づかない小さな音や、わずかな光の変化にも注意が向いてしまうこともあります。
この特性がネガティブに働いてしまうと、些細なことが気になってしまい、集中すべきところで集中できないといった支障が出てしまいます。
しかし、ポジティブに働くと、嗅覚、聴覚、味覚の鋭さとして表れ、生活の充実度を高めてくれます。
まとめ
以上の4つがHSPの特性である「DOES」となります。
それぞれの特性が繊細さんの考え方に影響を与え、様々な行動につながっていきます。
この特性にはメリット・デメリットがありますが、生きづらさの原因になる場合もあれば、自分に自信をもつ力になってくれます。
まずは、自分の特性を知ることでありのままの自分を知り観察してみましょう。
引用文献
「繊細すぎる自分の取り扱い説明書」 中島輝 著
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