最近、よく目にする「HSP」という言葉。
私もその言葉を知ったのは最近のことです。
「なんとなく生きづらいけどすごくツライわけではない」「周りの人に気を使いすぎて疲れる」毎日こんなことを思いながら生きていました。
ふとSNSで目に入ったHSPという言葉とその特徴を読んでみたら、私はこれだったんだ!と納得しました。
最近は、HSPという言葉が広まってきた反面、「自称HSPが増えている」「特別扱いしてほしいだけなんじゃない?」などの意見を目にすることも多くなってきました。
たしかに、病院で診断されたわけでもないし病気でもありません。
しかし、私のようにふと見かけた情報で「あ、私ってHSPだったんだ。なんか納得できた。」と自分の特性に気づき、少しでも生きやすくなるようなアイデアや情報を共有したいと思い発信することを決めました。
HSPについて
HSPとはHighly Sensitive Person(ハイリ―センシティブパーソン)の略で、「感受性が非常に高く、周囲の環境からの影響を受けやすい敏感な性質をもった人」のことです。
「繊細さん」と呼ばれることもあります。
このHSPという言葉を世に送り出したのは、アメリカの心理学者エレイン・N・アーロン博士です。
アーロン博士の研究によると、HSPは環境や性格などによる後天的なものではなく、先天的な気質であり、生まれもった性質であることがわかっています。
そしてだいたい5人に1人がHSPに当てはまるといわれています。
また、HSPは人に限らず、鳥、魚、犬、猫、馬、霊長類など、100種類以上の動物にも同じ性質がみられることから「繊細さ」は、生き物の生存本能、「生き残るための戦略の1つ」として発達してきたと考えられています。
繊細すぎることで感じる生きづらさって?
私もですが、繊細すぎる人は、HSPでない人に比べて五感が鋭く、他者の顔色をうかがって感情を敏感に感じ取ったり相手に過剰に感情移入してしまう傾向があります。
音やにおい、光などにも強く反応してしまうため、とても疲れやすいです。
このように人や環境など生活していく中でストレスを感じることが多いため、HSPではない人から「敏感すぎる」「怖がり」「神経質」と思われてしまいます。
なかなか共感を得ることは難しく、HSPの特性からまわりに合わせようと無理をしてしまいます。
そんな特性から生きづらさを感じることが多いのではないでしょうか。
HSPの特徴を知ろう
HSPの人が抱えやすい悩み
・大きな音や強い光が苦手
・些細なことでも深く考えてしまう
・一緒にいる人の顔色や振る舞いの微妙な変化によく気づく
・生活の急な変化に弱く、動揺してしまう
・忙しくなると、一人で過ごせる刺激の少ない場所にこもりたくなる
・小さな音や匂いも気になってしまう
・映画やドラマの暴力的なシーンが苦手
・他人の気分に振り回されやすく、対人関係に疲れがち
・たくさんのタスクをこなさなければならなくなると、混乱してしまう
・「あの人は友達」と言える人は2~3人
・疲れていても結果を出そうと頑張ってしまう
もしこの中で3~4つ、「わかる~」と当てはまるものがあるなら、あなたはHSPかもしれません。
HSPとうまく付き合っていく
HSPは病気や障害ではなく、生まれもった特性(気質)なので、治療はできません。
しかし、自分の環境や行動を変えることで対処することはできます。
HSPは、刺激に対して扁桃体が過剰に反応してしまう状態なので、まずは刺激そのものを避けることが考えられます。
負担と感じる相手とは距離を置き、自分が自然体でいられる人間関係を大切にしましょう。
光や音などの強すぎる外部刺激には、眼鏡をする、イヤホンで好きな音楽を聴く、耳栓で雑音を消すなどアイテムを有効に使って刺激を和らげましょう。
また、HSPに関する書籍や記事を読んで理解を深めるなど自己認知をし、他のHSPの人がどのように生きづらさを解消していたかを知ることで、心が楽になることもあります。
私もその一人です。
HSP自体は病気ではありませんが、その特性によって大きなストレスを感じてしまい、うつ病や胃腸炎などの別の疾患に移行してしまうこともあります。
そのような場合は無理せず、カウンセリングを受けたり、病院で適切な治療を受けましょう。
症状に応じた治療を受けることで、つらい状態を緩和することができます。
普段の生活の中で困ったことや生きづらさを少しでも取り除く対処法を共有することで、人生がラクになるようにお手伝いできたら嬉しいです
参考文献・参考ホームページ
繊細すぎる自分の取り扱い説明書 中島輝 著
心が疲れやすくて生きづらい…それは「HSP」かもしれません 沢井製薬
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